おいでや~す、熟年旅リスタまこぼんです。
愛❤自由!愛❤タイランド!!
ってことで、今日も始めていきますよ~
バカラ貸切状態という激レア体験をしたまこぼん。
有頂天だったその夜に、また不穏なニュースが飛び込んできました…
旅はいよいよプーケットに上陸です。
プーケットへ
3月18日、昨夜の衝撃のニュースから一夜明け、バンコクからプーケット(Phuket)を目指します。
午前中に飛ぶタイ・エアアジアの国内線に乗るために、来たときとは反対のルートで、ドンムアン(Don Mueang)空港へ向かいました。
この日からバンコク都の夜の歓楽街は、全てシャットダウンされるという。
シリコンブーブのジュムちゃんも実家へ帰ったことでしょう。
でも、バンコクの夜遊びはぎりぎりセーフだったな…
今のところプーケット県まで規制するなんて聞かないから、あっちは大丈夫だろう…
空港のカフェで甘いチャーイェン(Thai ice tea)をすすりながら、生来の楽天家ぶりを発揮した私は、きらびやかなバングラ通り(Bangla Road)の喧騒を思い浮かべてました。
さて、そろそろ時間か…
席を立ち、マスクの装着感を正すと、スーツケースを引きずります。
ボーディング・エリアの入り口で、例の体温シューティングされた以外は、何事もなく乗り込んだ飛行機で、1時間半後にはプーケット国際空港にタッチダウンしました。
サファリ・ビーチ・ホテル
Macobond Rating
プーケットの空はカラッと晴れて、強烈な日差しが容赦なく照りつけてきます。
夏の海水浴場で感じるあのなんとも開放的な空気感ですね。
バンコクも暑かったけど、煮え切らない天気が続いてたので、この竹を割ったような陽気に心臓がとくんと高鳴ります。
空港からは、観光客で賑やかなパトン・ビーチ(Patong Beach)まで、スマート・バス(Phuket Smart Bus)に乗って移動です。
到着手続きに手間取ると、1時間に1本のバスを逃しかねない。
タバコの一息は省略して、大急ぎでバス停に向かいました。
このスマート・バスは、バンコクでチャージしたラビット・カードが使えます。
カードをリーダーにぴっとかざして乗り込むと、汗ばんだTシャツが車内の冷気でひんやりしてきました。
およそ1時間ほどバスに揺られて、パトン電力局(Patong Provincial Electricity Authority)前のバス停に着きました。
そぞろ歩く観光客も多く、みんなリゾート感満載で、のんびりした気分を楽しんでるようです。
だけど、マスクを着けてる人は、誰一人として見かけませんでしたけどね…
ここからは歩いて10分ほど、バスが来た道を少し戻って、セントラル・フェスティバル・パトン(Central Festival Patong)を越えてからバングラ通りに入り、ビーチ沿いを走るタビウォン通り(Thawewong)まで突っ切ります。
するとパトン・ビーチのすぐそばに、今夜の宿泊先、サファリ・ビーチ・ホテル(Safari Beach Hotel)が見えました。
サファリ・ビーチ・ホテルは、併設のサヴォイ・レストラン(SAVOEY Seafood Restaurant)の奥、南国の木々に囲まれたひと隅に、ひっそりと隠れるように建つ静かなリゾート・ホテル。
予約したコンテンポラリー・タイ・デラックス(Contemporary Thai Deluxe)は、28㎡のゆったりした空間に、ウッディーな調度類とオフホワイトの漆喰の壁が、時の流れを感じさせてくれる品のある造り。
部屋全体を明るく照らす大きな窓から一歩出ると、バルコニーからは木々の緑とプールの青さが目に入ります。
時折、異国の鳥の声が届いてくる。
あくせくした毎日から隠遁するにはもってこいのところだな
南の島の隠れ家にすっかり満足すると、ホテル前のファミマで買ったビア・シンを飲みながら、デカめのBLTサンドをパクつくと、やっと遅い昼食にありつきました。
バングラ通り
移動の疲れかアルコールのせいか、暗くなるまで昼寝した私は、起き抜けに缶ビールの残りを口に含み、バルコニーに出てタバコの火を点けます。
バンコクも異国の観光地ではあったけど、やっぱり多くの人々の仕事場であり、生活圏でもあるわけで、東京から来た私にとっては、都会的日常の延長という感覚から完全に抜け出せるものでもなし。
アスファルトのくすんだ灰色と高層ビルの直角的なフォルムが、人々の巨大なエネルギーを固体化したように迫ってきて、なにかに追われる圧迫感がありました。
プーケットに来てまず感じるのは、頭の中の南京錠が外されたかのような自由。
誰もが縛りから解放されて、時間の流れも低速に感じるほどです。
これぞリゾート感だといってしまえばそれまでだけど、静かな旅の夜は、こんな風にぞわぞわした気分を味わいたくなるもんなんですよね(笑)
さぁそろそろ夜の街に繰り出そう
昼時、道行きで通りがかったバングラ通りは、なにやら息を潜めてたけど、暗くなればきっと息を吹き返してるだろう。
気軽に考えて、スニーカーを履きます。
別棟のレセプションを横目に見ながら、私はビーチ・ロードへ踏み出しました。
バングラ通りの入り口ゲートはすぐそこです。
ビーチ・ロードは、人通りもそこそこあって、寂しい雰囲気ではない。
ゲート周りに行き着くと、白い仮設テントが立てられていて、車両の通行を制限するポータブル・バリケードが並べられてました。
あれ?なにやら様子が変だぞ?
テントにはポリスが数名張り付いて、バングラ通りに入ってくる観光客を監視してます。
ノーチェックで通り抜けると、気が気じゃなくって少し早歩きになってきます。
さらに行くと、すれ違う人々を威圧するように、軍服を着た兵隊さんが隊列を成して、周りに目を光らせてました。
ヤバいぞこれ…
見たこともない光景に、小走りになって息が弾みます。
しばらくして見えてきたのは、全てのネオンサインが消えて人気を失ったソイ・シードラゴン(Soi Seadragon)でした。
通りを貫くバービア群も、その両脇を占めるGoGoバーも真っ暗な闇に呑まれ、通りの奥が見通せない。
往生際悪くソイに踏み込んでみても、深い沈黙に沈んだ暗がりは険悪な空気を漂わせるほどでした。
巨大ディスコ、イルージョン(Illuzion Phuket)は扉を塞ぎ、タイガー・ナイトクラブ(Tiger Nightclub)のバービア群も仰々しい張り子の虎が空しく威勢を張るだけ。
私の甘い見通しに反して、プーケット最大の歓楽街もまた、完璧なシャットダウンでした。
バングラ・ストリート・フード
結局、この日から、バンコクだけに限らずタイ全土の歓楽街は閉鎖になってしまいました。
うわーやっぱダメだったのかぁ…
そりゃあ、落胆しましたさぁ(笑)
なにせオヤジのひとり旅ですから、お嬢さんたちとの逢瀬と酒があってこそ、夜の寂しさが紛れるってもんです。
がっくりと肩を落とすと同時に、無性に腹が減ってきました。
振り向くと、バングラ・ナイト・マーケット(Bangla Night Market)の脇でひと際光りを放つバングラ・ストリート・フード(Bangla Street Food)の屋台村が見えます。
私は、夜の虫が電燈に誘われるように、その中へ彷徨って行きました。
とにかく燃料だ!
堕ちたテンションを少しでも引き上げようと、アルコールの力に頼るというのが、酒飲みの悪い癖(笑)
まず、バー風屋台でビア・シンの大瓶1本を買い込むと、
元気なお兄ちゃんの呼び込みに乗っかって、揚げ春巻き(por pia tod)に練りエビの揚げ物(tod mun goong)、そしてパッタイ(phad thai)と、次々に注文していきます。
がっつりビールを飲むと決まれば、揚げ物なら酒のあてに絶対外さないチョイス。
そして、屋台でビールといえば、やっぱりパッタイでしょう(笑)
こうなったら飲まなきゃやってられないのでね(汗)
アツアツの揚げ物を頬張りながら、冷たいビールを飲んでると、低空飛行だったメンタルも徐々に持ち直してきました。
ここまで来て夜遊び禁止とはな…
確かにがっかりはしたけど、次第にそんな残念感とも距離を置けるようなってきます。
なにせここは南の楽園、プーケットです。
明日になれば、蒼天の下、最高級に透き通る海が待っててくれます。
きらめく波に揺られながら、心の洗濯をするのもまた、この旅の目的。
腐ってばかりもいられません。
そういえば、フィアちゃんはプーケットだったはずだな
2年ほど前に知り合ったお嬢さんが、この島に住んでいることをふと思い出しました。
暇なら遊びに出て来きてくれるかな?とはこっちの勝手な思い付き。
早速、スマホの画面ロックを解除して、久しぶりにLINEで挨拶を打ち込みます。
けれど、2本目の大瓶を飲み終える頃になっても、一向に既読がつく気配すらありません。
あれ?最近どうしてんだっけ?
インスタグラムで彼女の近況を確かめにいきます。
ところが、記憶にあった彼女がどうにも見つからない。
なんで?
ブロックされた覚えもありません。
なんだかんだしばらく探して、やっと彼女のことがわかりました。
そりゃ気付かないわけです。
どちらかというと垢抜けない顔立ちだった彼女は、すっかりクール・ビューティーに変貌してました。
メイクだけでこうは変われないでしょう。
しかも、胸の膨らみもかなりボリュームアップ(笑)
その胸元に覗くタトゥーを見分けられなければ、全くの別人です。
そして、なにより驚いたことに、
誰とも知れないファランと腕を組みながら、
銀色の矯正器具も外された白い歯を覗かせて、
彼女はフランスの雪景色の中で笑っていたのでした。
(続く)
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